フットカバーの見直し 3
紳士用のフットカバーについて行ったアンケートと商品の特長をご紹介します。
STEP1.14,000人にアンケートで伺いました
「フットカバーは女性が履くもの」
そんなイメージをお持ちではないでしょうか？
「フットカバー」は女性用の靴下売り場では定番の靴下です。パンプスやフラットシューズなどの甲が大きく開いたタイプの靴と合わせるために、足を覆っている部分を少なくしているため、「脱げないフットカバー」が求められてきました。
では、男性の靴下売り場ではどうでしょうか。
「フットカバー」
「ベリーショートソックス」
「インビジブルソックス」
「ショート丈ソックス」・・・
靴を履いた時に靴下が見えないような丈のフットウェアは見かけますが、お店によって呼び方は様々です。また、男性の場合は女性ほど足の甲が大きく開いた靴が一般的ではないので、足の甲まで覆われるタイプが多く、お店に並んでいる靴下は見た目だけではスニーカー用の靴下なのかフットカバーなのか、見分けがつきません。
無印良品では、スニーカーを履くときに合わせて着用する「スニーカーインソックス」と、さらに丈が短く靴を履いた時に靴から見えない丈の「フットカバー」を販売しています。
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フットカバー
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スニーカーインソックス
男性のみなさんはこのスニーカーインソックスよりも丈の短い靴下をどのようにして使っているのでしょうか？
そこで、今回は14,000人の男性の方に「フットカバー」について伺ってみることにしました。
- 実施期間：
- 2019年10月
- 対象者：
- 20代～50代の男性 14,000人
- （アンケート委託先：株式会社クロス・マーケティング）
今回のアンケートでは、フットカバー（インビジブルソックスなど）を『靴を履いた時に靴から見えない丈の靴下』として回答いただきました。
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フットカバー着用時
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スニーカーインソックス着用時
Q1.フットカバーを知っていますか？ また、着用したことがありますか？
なんと、ほとんどの人がフットカバーを知らないと回答しました。
靴下売り場に並んでいても、男性の間ではまだまだ認知度の低い商品なようです。
では、フットカバーを着用したことがない人はなぜ着用しないのでしょうか？
Q2.フットカバーを着用しない理由は何ですか？
・靴下でおおわれていない部分が靴と擦れて痛そうだから
・くるぶしの隠れない靴下はサポートされている感じがしないから
・露出が多くなることで蚊に刺されそうだから
・何も履いていないように見られるのが嫌だから
・靴下が見えないことに魅力を感じないから
・他の靴下で満足しているから
・自分には合わないから
女性と同じように「脱げる」というイメージが着用しない理由として上がりました。
そして「自分には合わない」「自分が思っている靴下ではない」という意見も多くありました。
では、今後フットカバーを着用することについてどのように思っているのでしょうか？
フットカバー知っているけど着用したことがない人に伺いました。
Q3.フットカバーを今後着用してみたいと思いますか？
履きたくない理由
・自分には合わないと思うから
・靴を脱いだ時に恥ずかしいから
・足首が出ているファッションをしないので履く必要がない
・脱げそうだから
履いてみたい理由
・自分に合うかどうか試してみたい
・靴から見えないのがおしゃれ
・足首が出ているとすっきり見える
・アクティブに見える
・涼しそう
・若々しく見える
・素足で履くよりよさそう
フットカバーを着用してみたい理由としては見た目に関する意見が多く上がり、見た目に対して好印象であることが分かりました。また、同時に「履きたくない」と思っている人にとっては見た目の印象がマイナス点であるということもわかりました。
では、日頃からフットカバーを着用している人はどのような時に履いているのでしょうか？
Q4.どんな時にフットカバーを着用しているのか教えてください。
・足首を出すファッションをするときはフットカバーを履きます。
・ローカットの靴を履くときはフットカバーを履きます。
・暑い季節の時は少しでも涼しくしたいので、より丈の短い靴下（フットカバー）を履きます。
もともとの目的であるローカットの靴と合わせるだけでなく、スニーカーと合わせている人が多く、ファッションの一部や暑い時期にこそ活躍していることが分かりました。
そこで、フットカバーを着用したことがある人にフットカバーに対する不満を聞いてみました。
Q5.フットカバーに対して不満はありますか？
日頃からフットカバーを着用している人は、女性と同じようにフットカバーが脱げてしまうことに不満を感じているということが分かりました。
また、以前着用していたが着用するのをやめてしまった人も「脱げる」ことが不満と感じているようで、「脱げないものがあればまた履きたい」と思っている人が多くいるということも分かりました。
そこで、日頃フットカバーを着用している方を対象に、無印良品のフットカバーを試していただきました。
次回はその結果をご紹介します。
STEP2.無印良品のフットカバーは「脱げにくい」？
14,000人へのアンケートの結果、フットカバーをこれまでに着用したことがない人だけでなく、フットカバーを最近着用していない人も「フットカバーは脱げるもの」という認識を持っていることが分かりました。
また、日ごろからフットカバーを着用している人にも「脱げること」は不満であることが分かりました。
無印良品の「つま先ワイドフットカバー」は婦人用の「つま先ワイド脱げにくいフットカバー」と同じように“脱げにくい秘密”があります。
婦人用の「つま先ワイド脱げにくいフットカバー」はこれまでにもその効果を一般の皆さんにご協力いただきながら検証を続けてきました。
(関連プロジェクトリンク：フットカバーの見直し1 ／ フットカバーの見直し2）
そこで、紳士用の「つま先ワイドフットカバー」も男性の皆さんに効果を実感していただけるのか検証するために、一般の方にご協力いただき、ホームユーステストを実施することにしました。
今回は「脱げにくい工夫」をする以前に販売していたフットカバーと履き比べていただき、アンケートに回答していただきました。
フットカバーそのものを評価してもらうため、ご協力いただく皆さんにはそれぞれのフットカバーの特徴は伏せて試していただきました。
- 実施期間：
- 2019年10月
- 対象者：
- 20代～50代の男性87名
- フットカバーを日ごろからよく履いている人
- フットカバーがいつも脱げる／脱げることが多い人
- （アンケート委託先：株式会社クロス・マーケティング）
モニター品
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旧品：足なりフットカバー
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現行品：つま先ワイドフットカバー
アンケート結果
Q1.フットカバーを着用して歩いた時に、フットカバーが脱げることはありましたか？
※屋外・靴を履いた状態
「1度も脱げなかった」と回答した人がどちらも80％以上でしたが、現行品はさらに多い92％もの人が「1度も脱げなかった」と回答しました。
Q2.テスト品2種類のうち、どちらの方が履き心地が良かったですか？
「現行品のほうが履き心地が良い」と回答した人が最も多い結果でした。
現行品は「脱げにくい工夫」を施すとともに、編立方法を工夫しています。旧品では足裏にあった縫い目を足の甲にすることで、足裏にあたる凹凸をなくしました。
この工夫のおかげもあって、現行品は履き心地がよいと評価されたことが分かりました。
Q3.今回お試しいただいたフットカバーをどのくらい満足していますか？
旧品
現行品
旧品へのコメント
・自分が普段使っているフットカバーに比べて脱げにくくてよかったが、生地はもう少し厚いほうが良い
・生地が薄くて靴を履いていないとスケスケに見える
・つま先が少しきついかなと思った
現行品へのコメント
・1度も脱げることなく、肌触りもよかった
・普段使用しているものと比較にならないほどフィットして脱げたりずれたりしなかった
旧品よりも現行品のほうが“満足・やや満足”と回答した人が多くいました。
「脱げにくさ」ではどちらのフットカバーも高評価だったことが“満足・やや満足”につながっているようですが、旧品は生地が薄く肌が透けてしまったことや、つま先が窮屈だったことがマイナス要因だったことが分かりました。
Q4.2つのフットカバーを比較して、今後どちらのフットカバーを使いたいですか？
現行品を使いたいと回答した人が最も多い結果でした。
また、両方とも使いたいと回答した人も次に多い結果となりました。
現行品を履きたいと回答した方のコメントを一部をご紹介します。
コメント
・“旧品”に比べてフィット感が強く、履き心地が良かった
・どちらも脱げにくかったのでその点では差がないが、“現行品”のほうが履き心地が良かった
・“旧品”で感じた違和感が“現行品”にはなかったから。“現行品”が売っているなら買いたい。
・シリコンの滑り止めがついていないのに脱げることがなく、品質が良いと感じた
今回のホームユーステストでは、日ごろからフットカバーが脱げてしまうことに不満を感じている方に無印良品の「つま先ワイドフットカバー」の“脱げにくさ”を実感していただくことができました。
さらにこのテストでは“脱げにくさ”に加えて編立方法の見直しのおかげで“履き心地の良さ”も感じていただけるフットカバーであることも分かりました。
ホームユーステストにご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
次回は『脱げにくい』秘密と商品の特長をご紹介します。
STEP3.商品のご紹介
ホームユーステストでお試しいただいたフットカバー。
今回はその特長をご紹介します。
ポイント1『脱げにくい』
履き口の裏側にぐるっと1周、ダウンストップ(※)という滑りにくい糸を編み込んでいます。
これによって、フットカバー全体がずれにくくなり、踵からだけでなく横からも脱げにくくなりました。
※ダウンストップとは
ゴムのように伸び縮みするポリウレタン糸を芯として、その周りにナイロンを巻き付けている、滑りにくい糸
ポイント2『つま先が幅広』
つま先部分のかたちを指の形に合うように幅広に、編目を大きくしました。履いた時に生地が伸びやすく、親指側と小指側から内側に向かって押されにくくなるので、つま先の痛みが出にくくなりました。
ポイント3『履き心地が良い』
フットカバーの編み終わり部分には「リンキング」という手法を採用しています。
編み終わり部分の編目をひと目ずつ針に引っ掛けて縫い合わせているので、編み終わり部分がフラットです。
肌に当たっても凹凸感（ゴロツキ感）を感じにくく、履き心地が良いフットカバーです。
この商品は私たちが自信をもってお勧めできるフットカバーです。
「フットカバーが脱げてしまう」「履いているとつま先が窮屈に感じる」というお悩みをお持ちの方だけでなく、「フットカバーを履いたことがない」という方にもお試しいただきたい商品です。
さらに、汗のにおいを抑制する糸を使用しているので、においが気になる暑い時期にも安心です。
ぜひ、実際に着用してその良さを実感してみてください。
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| 商品名 | つま先ワイド フットカバー（紳士・えらべる）※1 脱げにくい 綿混 フットカバー（つま先ワイド／紳士・えらべる） |
カラー※2 | 黒／ダークネイビー／チャコールグレー |
|---|---|
| サイズ | 25～27cm、28～30cm |
| 素材 | 綿73％、ポリエステル17％、ポリウレタン6％、レーヨン3％ ナイロン1％ |
※1 2020年9月より順次「つま先ワイド フットカバー（紳士・えらべる）」は商品名が「脱げにくい 綿混 フットカバー（つま先ワイド／紳士・えらべる）」に変更します。
※2 2020年9月2日時点
最後まで連載にお付き合いいただきありがとうございました。
そして、アンケート・モニターにご協力いただきましたみなさん、ご協力ありがとうございました。
・脱げそうだから